Subsidy

研修費用に使える助成金

研修にかかる費用は、国の制度で一部が戻ることがあります。ただ、使い方を誤ると遠回りになります。ここでは制度の骨格と、申し込む前に知っておいていただきたいことをまとめました。

人材開発支援助成金とは

厚生労働省の制度です。従業員に職務に関連した知識・技能を習得させる訓練を実施した場合に、経費と、訓練期間中の賃金の一部が助成されます。10時間以上のOFF-JT(通常の業務を離れて行う訓練)が対象です。全国どこの企業でも使えます。

コースがいくつかに分かれており、対象となる訓練の内容や、正社員か有期契約かによって助成の割合が変わります。助成率と助成額は年度ごとに見直されるため、金額は最新のものをご確認ください。厚生労働省の「人材開発支援助成金」のページか、最寄りの労働局の助成金窓口で確認できます。

DX・AIの研修なら、助成率がいちばん高いコースが使えます

人材開発支援助成金にはいくつかコースがありますが、新しい分野に踏み出すための訓練を対象にした「事業展開等リスキリング支援コース」は、その中でも助成の割合が高く設定されています。生成AIやDXの研修は、ここに当てはまることがあります。

中小企業

経費助成75%

賃金助成960円/1人1時間

中小企業以外

経費助成60%

賃金助成480円/1人1時間

出典:厚生労働省「人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)のご案内(詳細版)」。経費助成には1人1訓練あたりの限度額があり、実訓練時間10時間以上100時間未満の場合は中小企業30万円・中小企業以外20万円です。同一の労働者が助成を受けられるのは1年度3回まで。制度は改正されることがあるため、最新の要件は厚生労働省または最寄りの労働局でご確認ください。

実際にいくらになるか、試算してみてください

受講料と人数、研修の時間を入れると、助成を受けた場合の負担の目安が出ます。あくまで概算です。支給の可否と金額は労働局の審査で決まり、受給を保証するものではありません。

受講料の合計
経費助成(概算)
賃金助成(概算)
実質の負担(目安)

※ 10時間未満の研修は対象になりません。経費助成は1人1訓練あたりの限度額(中小30万円/それ以外20万円・10時間以上100時間未満の場合)で頭打ちになります。賃金助成は訓練時間に対して支払われるもので、実際の賃金額とは連動しません。この試算は目安であり、受給を保証するものではありません。

申請の流れ

実施してから申し込む制度ではありません。訓練を始める前に計画を出す必要があります。ここが最初のつまずきどころです。

1

計画を出す
訓練を始める前に、所定の様式で計画届を提出します。開始日の1か月前までが期限です。日程が決まってから慌てないよう、研修のご相談と同時に動くのが確実です。

2

訓練を実施する
計画のとおりに実施します。出席簿など、実施したことが分かる記録を残します。当社では、受講証明書・請求書・領収書など、申請に必要な書類を発行しています。

3

支給を申請する
訓練が終わった翌日から一定の期間内に申請します。期限を過ぎると受けられません。

申し込む前に、知っておいていただきたいこと

助成金は、うまく使えば負担がはっきり軽くなります。ただ、使い方を誤ると、かえって遠回りになります。ご相談の中でよく見かける3つを挙げておきます。

1.助成金を前提にして、研修の中身を決めない

順番が逆になると、たいてい何も変わりません。解決したい経営課題があり、そのために研修をやる。助成金は、その費用を軽くする手段であって、目的ではありません。「助成が出るからこの研修にする」という決め方をした場合、受けたあとに現場が動かないことが多いというのが、正直なところです。まず何を変えたいのかを決めて、それに合う内容が決まってから、使える制度を探す。この順番のほうが結果的に早く進みます。

2.必ず受けられるものではない

要件を満たしていても、書類の不備や期限の超過で受けられないことがあります。受けられなかった場合でも実施できる予算かどうかを、先に確認しておくほうが安全です。当社では、助成が下りなかった場合にいくらになるかも含めてお見積りをお出ししています。

3.費用の一部を戻すという持ちかけには乗らない

研修費を高めに見積もって助成を多く受け、その差額を戻す——といった話を持ちかけられることがあるかもしれません。制度の趣旨から外れた使い方であり、実施した側だけでなく、受給した企業も責任を問われます。不支給や返還を求められるだけでなく、その後の申請ができなくなることもあります。そうした提案をする会社とは、取引そのものを見送るほうが安全です。

申請まわりは、提携先とご一緒できます

当社は助成金の申請代行を行っていません。申請そのものは貴社、または社会保険労務士が行うものです。

社労士をお持ちでない場合は、おつなぎします

提携している人事労務事務所・社会保険労務士事務所があります。お付き合いのある社労士がいらっしゃらない場合は、こちらからおつなぎします。研修の設計から申請の手続きまで、まとめてこちらで引き受ける形も取れます。窓口を一つにしたい場合はご相談ください。

なお、どの制度が使えるか・受けられるかの最終的な判断は、労働局および社会保険労務士によります。当社が可否を保証するものではありません。

自治体が独自に用意している制度もあります。大阪府豊中市の場合は、AIセミナーの受講料が3分の2戻る補助金があります。国の制度と併せて使えるかどうかは、それぞれの窓口にご確認ください。

費用そのものの考え方は料金の目安に、研修の内容は研修テーマ一覧にまとめています。

制度が使えるかどうかの確認から

まずはお気軽にご相談ください

「助成金が使える研修かどうか」の確認だけでも構いません。申請に必要な書類の発行も承ります。ご相談の時点で費用は発生しません。